フォーマット後にウイルス対策ソフトは必要か
Windows にもともと入っているもので、ほとんどの人には十分です。別途必要になる場合と、入れるとかえって悪くなる場合を分けて書きました。
最終更新
目次
Windows Defender で足りるのか
Windows 10 と 11 には Microsoft Defender(Windows セキュリティ)が最初から入っています。リアルタイム保護、ランサムウェアからのフォルダー保護、ダウンロードしたファイルとウェブサイトをふるいにかける SmartScreen、ファイアウォールがひとまとめです。フォーマット直後の何も入れていない状態ですでにオンになっていて、Windows Update と一緒に更新されるので、期限切れも支払いもありません。
検出性能は AV-TEST や AV-Comparatives のような独立評価で、ここ数年ずっと有料製品と同じ水準に出ています。「標準のものは弱い」という認識は Windows 7 時代の話です。個人の PC でも会社の PC でもライセンスを気にする必要がありません。だからこのサイトの「基本 PC」と「会社 PC」のテンプレートにはウイルス対策ソフトが入っていません — すでにあるからです。
別途入れる必要がある場合
- 会社の方針で特定の製品が指定されているとき
- 会社がある製品を使うと決めているなら、それを使います。その場合は会社が配るインストーラーとライセンスを使い、個人向けの無料版を入れてはいけません。
- 手動スキャン用の二つ目の道具がほしいとき
- 家族で使う PC で出所のわからないファイルがよく入ってくるなら、Malwarebytes の無料版のような「リアルタイム監視なしでスキャンだけする」道具を Defender の横に置くのは問題ありません。リアルタイム保護は Defender 一つ、ときどき回す精密スキャンは別の道具 — この組み合わせはぶつかりません。
- 銀行・行政サイトのセキュリティソフト
- インターネットバンキングや行政のサイトにつなぐと、キーボード保護やファイアウォールのようなソフトを入れるよう求められることがあります。これはウイルス対策ではなくそのサイトの接続条件なので、先に入れておく必要はなく、サイトに言われたときに入れれば済みます。
- サポートの終わった Windows
- Windows 7 や 8.1 なら、ウイルス対策ソフトで防げる範囲を超えています。OS 自体の穴がもう塞がれないからです。この場合の答えはウイルス対策ソフトではなく、Windows 10・11 に上げることです。
入れるとかえって悪くなる場合
- リアルタイム監視のソフトを二つ
- 互いを怪しいプログラムとして検出し、ファイルを開くたびに二回スキャンして PC が遅くなります。別のウイルス対策ソフトを入れると Defender は自動でリアルタイム保護をオフにして引っ込むので、結局使うのは一つです。無理に二つ動かす理由はありません。
- 個人のみ無料のソフトを会社の PC に
- 広く使われている無料版の中には、個人は無料でも会社で使うと有料になるものがあります。家で使っている習慣で会社の PC に入れると、ソフトウェア監査で指摘されます。「会社の PC で使ってよいソフト」のガイドにまとめてあります。会社の PC は Defender で十分です。
- 「PC 最適化」「クリーナー」「ウイルスが見つかりました」の広告
- ブラウザーに「ウイルスが 37 個見つかりました」と出てソフトのインストールへ誘導するものは、すべて広告です。本物の Defender の警告は Windows の通知センターに出るもので、ウェブページには出ません。こうしたソフトは対策ではなく、取り除く対象です。
- ほかのソフトに付いてくるウイルス対策ソフト
- 無料ソフトのインストール画面で「○○ ウイルス対策も一緒にインストール」にチェックが入った状態で出ることがあります。チェックを外して進んでください。このサイトで作るインストールファイルは、こうした同梱のない公式配布先のファイルだけを使います。
フォーマット直後にやっておくこと
Windows Update を最後まで回す
Defender の定義ファイルとエンジンはここで更新されます。フォーマット直後のインストールイメージは数か月前のものなので、更新するまで最新の脅威を知りません。
Windows セキュリティのアプリを一度開く
設定 → プライバシーとセキュリティ → Windows セキュリティ。ウイルスと脅威の防止、ファイアウォール、アプリとブラウザーコントロールがすべて緑のチェックか確認します。黄色の印があれば押してオンにすれば済みます。
ランサムウェアの防止をオンにする
ウイルスと脅威の防止 → ランサムウェアの防止 → コントロールされたフォルダーアクセス。ドキュメント・ピクチャのフォルダーを、許可したプログラムだけが変更できるようにします。既定ではオフですが、オンにしておくとランサムウェアがファイルを暗号化するのを防げます。最初の数日は正常なプログラムがブロックされたという通知が来ることがあるので、そのときは許可リストに加えてください。
バックアップを決める
ウイルス対策ソフトが防げなかったものを元に戻す方法はバックアップだけです。OneDrive・Google ドライブの自動同期でも外付けディスクでも、文書と写真が PC の外にもう一組あるようにしておいてください。これがどんなウイルス対策ソフトより確実です。
プリインストールの体験版について
日本で売られているメーカー製 PC には、マカフィーやウイルスバスター、ノートンの体験版があらかじめ入っていることが多く、数週間から数か月で期限が切れて支払いを促してきます。クリーンインストールすればなくなり、戻す理由もありません — Defender が同じ範囲をカバーします。慣れているから使いたいという場合は一つだけ入れれば、Defender は自分から引っ込みます。会社の PC なら上に書いたとおり、個人向け無料版を入れてはいけません。
よくある質問
Defender のスキャンはいつ行われますか?
リアルタイム保護が常にオンで、予定されたクイックスキャンが PC を使っていないときに自動で回ります。別にやることはありません。怪しいファイルを開いたかも、と思ったら Windows セキュリティ → スキャンのオプション → フルスキャンを一度回してください。
ブラウザーに「ウイルスに感染しています」という画面が出ました
広告です。画面を閉じて、電話番号に電話したりソフトを落としたりしないでください。閉じられなければタスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc)でブラウザーを終了します。実際に感染しているかどうかは Windows セキュリティのアプリで確認します。
クラックやキージェネレーターを何度も検出します。例外にしていいですか?
おすすめしません。そうしたファイルは実際にマルウェアを含んでいることが多く、検出されるのには理由があります。例外にした瞬間、そのフォルダーは何のスキャンも受けなくなります。
VPN を使えばウイルス対策ソフトは要りませんか?
別の仕事です。VPN は通信を隠し、ウイルス対策ソフトは PC に入ってきたファイルを見ます。VPN を使っていても悪意のあるファイルを落とせば、そのまま感染します。
Mac やスマートフォンは?
この記事は Windows の話です。Android は Google Play プロテクトが、iPhone と Mac は OS の構造がほとんどを防ぎます。どれにしても、アプリを公式ストアからだけ入れることのほうが、どんなウイルス対策ソフトより大事です。
会社の PC なら
業務で使ってもライセンスに触れないものだけを入れたテンプレートがあります。ウイルス対策は Defender を使うので、一覧には入っていません。
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